リノベーション事例
My own museam
安らぎと美が両立した、ミュージアムLDK
リフォームストーリー
#Reform Story
5年前にトイレ・浴室・洗面所のリフォーム。「日常の中の非日常(詳細はこちら)」
3年前に寝室のリフォーム。「こだわりを詰めたスマート空間(詳細はこちら)」
それぞれ思い描いていたリフォームが叶い、とても満足されていたS様。
ガラスとアルミとタイルの硬質な質感で統一した洗面回りと、クラッシックモダンな家具に囲まれたLDK、その間を繋ぐキッチンの違和感が気になってリフォームを決心し、再びご相談いただきました。
キッチンのリフォームに当たり、S様ご夫妻が掲げたコンセプトは
・洗面とLDKの異質なスタイルを高いレベルで繋ぐことができること
・往々にして生活感満載になりがちなキッチンを生活感が出ないキッチンにすること
・実用上充分な機能性を備えるキッチンであること
・実用的なキッチンに美を感じさせること
というものでした。そんな難題に挑戦したS様こだわりの「キッチン」をご紹介致します。
キッチン
超モダンな洗面とクラシックモダンなLDKを繋ぐため、システムキッチンとカップボードをステンレスで統一。実際にショールームへ脚を運んでステンレスの風合いを確認、ナスラックのステンレスキッチンを採用されました。
また、動線を熟慮して冷蔵庫、洗濯機、電子レンジをカップボードの奥に再配置、広い調理台を確保した実用性と解放感のある視覚効果を兼ね備えたキッチンを実現しました。
「生活感を排除」というコンセプトからキッチンの吊戸棚は無しに。ワークトップ上が開放的な空間となりました。
さらに意匠のふかし壁を配置することで、平坦でのっぺりした印象になることを避けています。
目に付きにくいふかし壁の水平面に人造大理石を採用したのはSご夫妻の質感へのこだわりです。
レンジフードは開放的なワークトップ上にアクセントを与えるのもう一つの重要なオブジェです。
今回、解放感があってスタイリッシュなイタリアンデザインのARIAFINE一択でした。
排水管が詰まりやすいという問題を改善するため、キッチンの床を上げて排水管を下に通しましたが、キッチンを床上げし、白の見切り線を入れたことによりキッチン全体の空間が視覚的に強調され、シャープな印象をもたらす副次効果が得られました。
生活感を排除するため、カップボード奥に配置した電子レンジと洗濯機が周りの空間と調和して目立たなくなるよう工夫が施されています。
電子レンジ、洗濯機を囲む空間はカップボードと統一感が取れるよう、カップボードと同じステンレス製キッチンボードを貼りました。
細かで複雑な形状がステンレスボードで覆われ、あたかも工場生産品の様な統一感と一体感が実現できています。
電子レンジの棚板を受ける金物にはドイツの家具金物メーカー「ハーフェレ」の芸術的な製品を採用。
見えないところにもこだわるS様ご夫妻にご提案いただきました。
従来はキッチンとLDKの境界に腰板付きのカウンターがありました。丸みを帯びたウッドの天板と腰板の圧迫感はLDKと不協和音を醸し出し、耐え難いレベルであったそうです。
今回、テーパーが掛かった細さをを強調するフレームの上にアイカ工業の高級人造石「フィオレストーン」を天板に採用したゲートスタイルのカウンターを作りました。
LDKとキッチンの間を緩やかに仕切ると同時に軽やかながらシャープな緊張感を印象付けるカウンターとなっています。
ニッチ
「キッチンをアートにしたい」とのご希望から、イタリア・ミラノ発のブランド「KOSE(コゼ)」のアートパネルを飾ることに。
ニッチとガラス戸で飾り棚を作り、美術館の絵画が飾られているかのようなニッチが完成。
スイッチにも美しさにこだわり。
浮いて見えるスイッチと人造大理石プレートのトグルスイッチ(スガツネ工業製)
LDK照明
照明計画は前回と同じENDO照明のシステム照明を採用。
一台のコントローラでキッチン、LDKのランプごとの色温度、光度を自由自在にコントロール。
それぞれの部屋の利用シーンに合わせて照明の表情を変えることができる事に加え、キッチンとLDKを一体にした演出効果が狙えるようになりました。
S様は「見せたいモノにスポットを当てる演出が実現できた」と、とても満足されています。
お客様の感想
頭の中で空想していたキッチンがそのまま実在のキッチンとして実現できました。正直、ここまで狙ったとおりのキッチンができるとは思っていませんでした。
ひとえに、様々な無理難題、細かい仕様や注文を厭わず、私共の意図を汲み取り、高い精度と卓越した技術で実物にして下さった職人さん達のお蔭、感謝申し上げます。
毎回感じることですが、携わっていただいた職人さんはどなたも超一流の凄腕ばかり、工事中は毎日の出来上がりを拝見し、仕上げの美しさ、完璧さに感嘆する楽しい日々を過ごさせていただきました。
また、キッチンの仕様検討には6か月以上掛かり、なかなか思うような仕様が固まらず、 試行錯誤の苦しい時期がありましたが、深谷さん、稗田さんのご尽力があり結果を見れば大満足のキッチンができました。
との嬉しいご感想をいただきました。
S様ご夫妻のだわりが存分に詰まった、特別なKitchen Museumが完成したのではないでしょうか。